ぶりくらQ&A

☆CBって何?
CBとは、Captive Bredの略で、飼育下で繁殖された個体、という意味で使われている言葉です。
対義語として、WC(Wild Caught、野生で捕獲された個体)という言葉もあります。

☆哺乳類、鳥類や昆虫の出品はできるの?
ぶりくら市では、爬虫類・両生類のブリード個体の出品を基本としていますが
開催場所・地域の危険指定動物や天然記念物などの、飼育や取引が規制されている種以外に関しては
一律不可能というわけではなく、ケースバイケースで検討することとしています。
では、この検討事項とは、どういうものなのでしょうか?

私たちは、ぶりくら市はあくまでも爬虫類と両生類の出品をメインに考えています。
ですから、たとえば、クワガタやハムスターでブース数や個体数の半数を占められる、というような事態になると
爬虫類や両生類を期待して来て頂いた来場者の皆さんを
裏切ることになってしまうと考えます。
こうした事態を避けるために、要検討としてさせて頂いているわけです。
全体のブースと出品のバランスを考慮した上で慎重に検討させて頂いています。
なお、基本的なガイドラインとしては、以下のように考えています。

○日本国内以外でブリードされたものは不可。
誤解されている方もおられると思いますが
ぶりくらは、国内CBを推奨しています。
将来、サイテス指定や各種の輸出規制などで海外からの輸入が途絶えても
国内でこの趣味を続けていけるようにするのが目的のひとつです。
ですから、海外で殖やされたものは、出品不可としています。

○開催地・地域で危険動物指定されているものについては不可。
(当局で指定された展示・飼育ケージなどの条件をクリアした出品の場合は別途検討します)

○天然記念物、国産野生哺乳類、国産野生鳥類など、

飼育や取り扱いが禁止されているものについては不可。

○サイテス指定のものについては、現状では2類、3類は可、
1類については、販売個体自体に証明書を取得しているものは可。


○餌として取り扱う動物(活き餌)は原則可。

○タランチュラや蜘蛛形類、多足類などは
会場側に禁止されない限り原則可。


○カブトムシ、クワガタムシ系の昆虫は禁止いたしませんが、専門の即売会があるので、
出来る限りそちらで販売願います。


○サル、猛禽類、有袋類など、一般的にエキゾチックアニマルとされるものについては
許可の方向で個別に検討。

危険のない展示方法、等を確認させていただくことがあります。

○その他の昆虫、ハムスターなどの哺乳類、文鳥などの鳥類、グッピーなどの魚類、エビなどの水棲動物など
一般的に普及している種の場合は、基本的には不可。

爬虫類・両生類をメインに出品する方の場合は別途検討。

それ以外は原則不可。

大まかなラインとしては、
「爬虫類〜特殊動物ショップで扱うものは可、その他はあまり出さない」
ということを念頭において、だいたいこういったことを検討項目としていますが
全体的な出品傾向や会場側の意向、そして前年までの実績や社会情勢などを考慮しますので
毎年違ったラインになる可能性はあります。
また、事前に連絡、確認なく直前、ないしは当日になって持ち込まれた場合
爬虫両生類の出品いかんに関わらずその種の出品をお断りする場合がありますのでご了承ください。
とにかく、爬虫類・両生類以外の出品をご検討される際は是非一度事務局にご相談ください。

☆意見表明−なぜ今国内CBなのか−
私たちは、国内CB(飼育下繁殖個体)の普及を掲げて活動を行っています。
活動を続けていると、時折、「なぜCB偏重なのか?」と疑問を投げかけられることがありました。
この疑問にお答えしようと思います。
これには、大きく2つの理由があります。

まずひとつは、現在のCBの扱いがあまりにも低過ぎる、ということです。
繁殖を経験して、個体数が増えて手に余るようになった方でしたら
ショップなどへ「引き取ってくれないか」と持ち込んだ経験のある方も多いかと思います。
そんな時、いったい“いくら”で引き取ってくれたでしょうか?
一般的な相場の上代(売値)の1割未満、ひどいときは餌と交換、などと
買い叩かれることが多いのではないでしょうか?
自分が手塩にかけ、情報を集めて技術の粋を尽くし、愛情を持って育ててきた可愛い子達が「餌レベル」では
あまりにもひどいと思います。
どうしてこのようなことが起きるのか、というと、現状では国内CBの価値が認められていない、ということが挙げられます。
「どうせ趣味だし、勝手に殖えただけ」、「たまたまだろ」などと言われ、偶然の産物のように捉えられてしまうのが現状です。
ショップにしてみれば、国内CBを仕入れても客が上記のような理由で買ってくれない、という経済的な理由もあるでしょうし、
ほとんどのショップは、実際に時間や設備があって
“その気になれば”自分自身でも殖やせる、という情報やスキルをもっているでしょうから
それが故に、客の繁殖を軽く見てしまう、ということもあるでしょう。
しかし、ペットとしての国内CBは、後に述べるように優位性、付加価値があると考えています。

もうひとつ、重大な問題として
WCはいつの日か入荷しなくなる可能性がある、ということがあります。
野生個体の採取は自然破壊そのものですから
個体数や国、地域の事情に依るものの、遅かれ早かれ採取・取引禁止になる可能性を常に孕んでいます。
また、希少動物の国際間取引を規制するサイテス(通称ワシントン条約)で指定されると
WCはもちろん、海外CBさえも規制を受けるので
場合によっては、海外でブリードが既に確立されて自然破壊と関係なくペットとして楽しめるはずの種でさえも
入荷が途絶える、ということにもなりかねません。
私たちの愛する趣味が、こうした不安定な状況から脱却して安定して国内で個体を供給され、
将来に亙っていつでも楽しむことができる、
これが私たちの夢です。

よく誤解されてしまいますが、もちろん
私たちは、WCを否定しているわけでも不要と言っているわけでもありません。
インブリード(近親交配)回避や品種改良などのため
ブリーダーにとっては定期的なWC個体の導入もできれば必要です。
また、その個体が生まれ育ってきた砂漠の風や密林の匂いまでも自分の家へ運んでくれる
ワイルド個体ならではの魅力も認めています。
しかし、特に繁殖等を考えないペットとしての飼育で
わざわざ自然破壊に手を貸すことをしなくてもよいのではないでしょうか。

ペットとして考えた場合、国内CBには大きなアドバンテージがあります。
安定した状況で孵卵〜生育されているため、重篤な寄生虫や感染症に侵されている可能性が低く
飢餓や低温に晒された経験もなく、輸送等でのストレスもほとんどないため
非常に元気で、状態を崩しにくく、成長も早くなります。
多くのカメレオンなど、今までWCでは気難しくて飼えないとまで言われていた種でさえも
何の問題もなく飼育環境に適応し、すくすくと育ってくれることも多いのはご存知のとおりです。

よく、CB個体の問題点として、種親に使うとF3まで取れない、奇形が多い、などの点が指摘されますが
これらは、血統確保や繁殖/孵卵条件、栄養状態など、飼育・繁殖技術の問題であり、
繁殖個体全般の本質的な問題ではないと考えます。

WCに勝るとも劣ることはない国内CBの魅力が正当に認められ、それ相応の価値を持って扱われて欲しい、
私たちはそう願っています。

☆出品される動物の価格について
出品される動物の価格のつけ方ですが、事務局では基本的に、価格には一切関与しない方針です。

ただ、出品される価格には、市価に比べてずいぶん安いものもあり、話題になっていますが、それでいいのでしょうか?
出品される子達は、皆さんブリーダーが直接手塩にかけて育てられたはずです。
種親導入から飼育、そして幼体飼育と、それなりにコストもかかっているはずです。
破格の値段で話題になり、来場される方が増えるのは私たち事務局にとっても嬉しいことではありますが
この趣味をずっと続けて行くことを考えると、一時の話題性よりも
意欲や技術のあるブリーダーにそれなりの報酬があることや
それぞれの種に本当に適正な価格を見出すことの方が重要なことではないかと考えています。

出品者の方にも、既に明確な意思を持って価格を決めている方もおられます。
積極的に価格破壊を狙って大量ブリードでコストダウンを図っている方もおられますし、
反対に、可愛い子を出来れば手放したくないために破格の高値を付けている方もおられます。
自分の手の中で生み出した子なのですから市場の動向に迎合せず、自分の価格を提示していってほしい、
私たちはそう願っています。

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